まいにちADHD

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アラサーADHD当事者のサイトです。 当事者だからこそ分かる、あるあるネタ、困り事、生活上の工夫を更新しています。発達凸凹だけど、自分を知って凹も凸も大事にしていきたい。

私はADHD?受診日記 part.2

こんにちは、Chikarin!です(^^)

part1.5を一度挟ませてもらい、ようやく今回の記事で2回目の受診(9月30日)のことについて書いていきます。

 

 

初診に続き予約に遅れて到着した私。

スタッフの方、先生、本当すみません……。

 

2回目の受診では何をしたのか?

1回目の受診の時、「次は心理テストを受けてもらいます」と言われました。
そのテストには2種類あり、約3時間かかると考えて欲しいということでした。

少し突っ込んで聞いてみると、「IQ診断って聞いたことありますか?」と。

簡単に言えば知能検査で、これが全てではないけれど発達に偏りがあるかを知る要因の一つになるらしい。
私はいつもTwitterで、既に発達障害と診断されているみなさんのつぶやきを見ていたので、これでなんとなくどんなテストなのか想像がつきました。

つまりWAIS-IIISCTです。
順に、得意不得意の傾向をみるものと、考えや気持ちの傾向や今の状態を見るためのもの。

ちなみにWAIS-III(ウェイス スリー)の適用年齢は16歳から89歳なので、16歳以下の以下の場合は別の検査になります。7歳〜16歳はWISC、2歳半〜7歳はWPPSIです。

予定通りこの2つのテストを受けて、病院を出るのにかかった時間は3時間ちょっとくらいでした。
帰るまで一度も主治医とは顔を合わせず、その日は心理士の方と進めていきました。

 

優しそうな若いお姉さんが担当で、受付すぐ近くの面談室を使ってテスト(検査)を受けることになりました。

部屋の中には小さめの机が2つと椅子が2つ。
心理士の方と向かい合って座って、これから受ける検査についてどんな流れで進んでいくか説明を受けました。

1つめのテスト(WAIS)に約1時間半〜2時間、2つ目のテスト(SCT)は個人差が大きく、思ったままをさっと書いて提出する人もいるしじっくり考える人もいるそうです。

 

ご一読ください

この後、検査の内容についても書いていこうと思っています。

細部にも触れる予定です。

WAISやWISCをまだ受けていない人は、ぜひこの後の項目を読まずに検査に臨んでほしいのです。

 

実際に受けてみて、検査にはできるだけフラットな状態で臨んだ方がいいのではないかと感じました。

変に知識を持たず、先入観やどんな内容かなど知らない状態で取り組んだ方が、より正確な内容になるんじゃないかと思うのです。

 

私は、「発達障害かどうかの診断を受けるために必要な検査に「WAIS」というものがあるらしい」というくらいの知識のみで検査を受けました。

結果的にそれで良かったと思っています。

検査が終わって色々検索してみると、「この項目はこういうことをチェックするためにやるものだ」とか「この特典が低い人はこんなタイプだ」「テストにはこんな内容がある」というものがたくさんネット上に上がっていました。これを知ってから受けるのと、知らずにありのままで受けるのとでは結果が多少変わってくるのではないかと思うのです。

 

就職活動の時によく使われる、SPIをご存知ですか?

あれは過去問や練習問題を繰り返し解いてトレーニングすることにより点数を上げていくことが可能です。

WAISにもそれが当てはまるところがあり、受検者が問題を覚えてしまったり、慣れてしまったりすると正確な結果が得られないことがあるそうです。

 

既に受けたことのある方、自身が受ける予定が全くない方のみ、続けてお読みいただければと思います。

 

WAIS-III

符号を書き写したり、言われた数字をリピートしたり、ブロックパズルをしたり、絵を見て物語の順に並び替えたりいろんな検査がありました。

項目ごとに区切りはありますが休憩を挟まずぶっ通しでやるので、検査を受けた人の中にはものすごく疲れた、という人もいるようです。

私はクイズを解いているようでとっても楽しかった♪

感じ方は様々なようですね。

 

WAIS-IIIについて、専門的な話になると、個別式検査 WAIS-III成人知能検査|日本文化科学社によると「言語性IQ(VIQ)、動作性IQ(PIQ)、全検査IQ(FIQ)の3つのIQに加え、「言語理解(VC)」、「知覚統合(PO)」、「作動記憶(WM)」、「処理速度(PS)」の4つの群指数も測定でき、一層多面的な把握や解釈が可能」な検査ということです。

 

難しくて、ちょっと分かりにくいですね(^^;)

Wikipediaの「ウェクスラー成人知能検査」の記述と日本文化科学社のWAISの問題構成を紹介したページを組み合わせて考えるととてもわかりやすかったので引用させていただきます。

 

「言語性検査」と「動作性検査」とは。

言語性検査
知識
文化によって獲得した一般知識の程度。(例「ビクトリアの長は誰ですか?」)
理解
抽象的な社会慣習、規則、経験を扱う能力。(例「一石二鳥という諺はどのような意味ですか?」)
算数
数学問題を暗算する集中力。(例「1ドルで45セント切手を何枚買えますか?」)
類似
抽象言語理解。(例「りんごと梨はどのようなところが似ていますか?」)
単語
学習や理解の程度、および語彙の言語表現力。(例「ギターとは何ですか?」)
数唱
注意・集中。(順唱例「1-2-3」、逆唱例「3-2-1」)
語音整列
注意と作動記憶。

 


動作性検査 
絵画完成
視覚的細部を素早く感知する能力。
符号
視覚的-運動協応、運動と心のスピード。
積木模様
空間認知、視覚的抽象処理、問題解決力。
行列推理
非言語的抽象課題解決力、帰納的推理、空間推理。
絵画配列
論理/逐次的推理、社会見識。
記号探し
視覚認知、スピード。
組合せ
視覚分析、統合、組み立て。


補助問題として「符号補助問題1(対再生)(自由再生)」と「符号補助問題2(視写)」がある。

 

もう一つ「全検査」というものがあり、3つを合わせてIQを測ることができます。

 

そして、日本文化科学社のホームページによると、それぞれの項目は雑な分け方をするとこんな風になるそうです。

 

言語理解(VC) Verbal Comprehension
2. 単  語
4. 類  似
9. 知  識

知覚統合(PO) Perceptual Organization
1. 絵画完成
5. 積木模様
7. 行列推理

作動記憶(WM) Working Memory
6. 算  数
8. 数  唱
13. 語音整列

処理速度(PS) Processing Speed
3. 符  号
12. 記号探し

 

※絵画配列、理解、組合せは、群指数の算出には用いられない。 

これら4つを「群指数」といいます。

 

聞きなれないものかもしれませんがこれらを検査することで、得意なもの不得意なものの傾向が見えてきます

 

それぞれの項目からどんなことがわかるのかは、WAIS-3検査結果の見方を知ろう(言語性・動作性IQ、ウェクスラー成人知能検査) | 社会福祉士が教える こころの病気とのつきあいかたWAIS-3検査結果の見方(群指数と言語理解・注意記憶・知覚統合・処理速度) | 社会福祉士が教える こころの病気とのつきあいかたのブログ記事でとても分かりやすく書かれていました。

 

SCT

SCTとは「文章完成法」や「文章完成テスト」と訳される投影法検査のこと。

PART1とPART2に分かれていて、それぞれ見開き1ページずつの2ページあります。

あらかじめ短い「刺激文」と言われる文字が書かれているので(例えば、「私の母は」とか「青い空」のようなもの)この続きを、思い浮かぶまま自由に書いていきます。

あまり考え込まずに直感を大事にしてくださいも言われました。

 

書いた内容で、今の受検者の知能、性格、意欲、興味・関心、生活史、人生観、心の安定性を含めたトータルな人間像が分かるらしい。

 

受けてみてどうだったか

 一言で言うなら「楽しかった」です。

実際に全て終わった後、心理士のお姉さんに「受けてみてどうでしたか?」と書かれたので「すごく楽しかったです(^^)」と答えました。

 

そして、こうも聞かれました「ここはやりやすかったな、とかこれは難しかったな、というところがありましたか?」

私の場合はWAISの中でも数字を使ったところが苦手でした。

数唱や算数、語音整列は集中力が続かず時計の音が気になったり、何度も問題を聞き返したりしていました。

あとは、理解や単語も苦手でしたね。

「電車を買うときには切符を買ってえきいんさんにみせなくてはいけません。なぜでしょう?」とか「地震、とはなんですか?」と言われるととても戸惑いました。

「えーっと」とか「うーん」とか「あの」とか何度も言ったと思います。

頭の中にイメージはあるつもりなのだけど、うまく言葉にならない。

ああ、これ日常生活でももどかしく感じているところだわ……と思いました。

 

反対にやりやすかった、楽しかったのは、積み木模様や記号探し。

積み木を図の通りに並べて同じ模様を作ったり、左の記号が右の中にあるかどうかを探してチェックするのが一番楽しかった!

記号探しでは、書いてあるすべての記号のチェックが時間内に終わってしまい強制終了になりました。

これにはお姉さんが驚いてくれました(笑)

積み木模様も時間内で全て完成させることができました。

行列推理や絵画配列も間違い探しみたいで楽しかった。

 

今になって分析すると、私の場合は完全に言語性より動作性で優位であることがよく分かりますね(^^;)

すごくハッキリしています。

 

もう一つお姉さんに言われたのが、「SCTを受けているときにすごく集中していましたね」ということ。

確かにそうかも、と思ったのが、私が遅刻してきたこともあって時間もおしていたので、途中でお会計の手続きなどのために心理士のお姉さんが2度退席したのです。

一度はテストを始める前で、途中で戻ってきてもう一度部屋を出ていきました。

その都度声かけがあり、私はその声かけにちゃんとお姉さんの顔を見て受け答えをしつつ、40分の間夢中で文章を書き続けました。

「無心に見えた」と言われたほど集中して見えたようです。

 

答え方は長くても短くてもよく、全部答えてもいいし思い付かなかったりすれば書けるところだけ書いて終わりでもいいと教えてくれます。

それでも私は真っ黒にして提出しました。

今思えば、言語にこだわりがあったというより「空間を埋めたかった」のかもしれません。

 

お姉さんはうなづいて「お疲れさまでした。今日はこれで終わりです」と言ってくれました。

 

検査中の様子も見られている

そういえば、1回目の受診の時に主治医の先生から「検査の結果だけでなく検査中の様子や、子どもの頃のエピソードなど色々見て総合的に判断していきます」と言われました。

途中お姉さんが何気ない感じでいくつか質問してきたのも、検査中に気になった行動の確認だったのかなと思いました。

 

例えばこんなものがありました。

算数の検査の後「さっき目を閉じて手を使って何か考えられているようでしたね」

「はい。そこに数字を思い浮かべて、手を動かしながらこれに4を足して…と考えたり、数字を忘れそうなので言われた数字をそこに置いていて忘れないようにしようと思いました」

「なるほどー」

という具合です。

 

間違っているとも正解とも言わない

検査の中では正解があるものに対し、答えを言った後で「正解」とも「不正解」とも言われずにどんどん次に進んでいきました。

一つの問題が終われば次、次、次、というように「はい」「では次の問題です」「うんうん」というように相槌を挟まれながら進んでいきます。

時々、「すごい!」「これ実はむずかしいんですよ」と褒めてもらいました(笑)

「今のはどうやって考えましたか?」と聞かれることも何度かありました。

 

次回受診に向けて

今のところ次回は10月24日に結果を聞きに行くことになりました。

今日の検査の結果をまとめるのにこの病院では最低3週間は見ているそうです。

次もできるだけ最短で組んでもらいました。

 

 

とにかく検査は受けていて楽しかったしあっという間だった、というのが私の感想!

心配しているであろう母親にも「楽しかった!」とすぐに送りました。

心配を和らげるためにわざと「IQめっちゃ高かったらどうしよ♪\(^o^)/」とも送ってみました(笑)

返事は返ってきてないけど……

 

次回までに不安なことがあったり、親が一緒に受診できそう、など何かあったら気軽に連絡してください、との事で予約さえ取れれば先生に話を聞いてもらうことはできるようでした。

 

母子手帳のコピーがあるのでそれを診てもらうのと、相談に一度行くのもいいかなと思っています。スケジュール的に厳しいかなぁ……。

 

ただ、自分が発達障害かどうかできるだけ早くハッキリさせたいという思いと、現状を変えたい、という思いが強いので、次回の受診までにできることを精一杯やろうと思っています。

そのために発達障害についての本を読んだり、コミュニケーションについての本を読んだり、ホームページを見たりしています。

 

 

発達障害は悲しいことじゃない

診断の結果がやっぱり発達障害だったとしても私はもう悲しくない。

だって、今まで約30年間それと一緒にすでに生きてきたんだもの(^^)

 

自分らしく生きながら楽しく人生を進んでいくために発達障害とうまく生きていくためにはどう工夫すればいいのか、それが知りたいから私は病院を受診しています。

私はちっとも不幸じゃない。

過去を嘆くより前に向かって進んでいきたい。

 

まだまだ自分が好きになりきれないし、失敗ばっかりなことに落ち込んで自分を責めることが多いけど、病院を受診して、発達障害について自分なりに色々調べてみて、今ようやく少しずつ前向きになれてきています。

 

 

 

発達障害は悲しいことじゃない。

 

 

こちらも併せてぜひ!