まいにちADHD

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アラサーADHD当事者のサイトです。 当事者だからこそ分かる、あるあるネタ、困り事、生活上の工夫を更新しています。発達凸凹だけど、自分を知って凹も凸も大事にしていきたい。

発達障害を会社のメンバーにカミングアウトして(1)

今日、発達障害を会社のメンバーにカミングアウトしてきました。

 

 

全員にではなく、同じプロジェクトを進行しているメンバーのみですが、大きなことでした。
私にとってもメンバーにとっても。
 

「30分時間を下さい」とお願いしましたが、結局終わってみれば3時間経っていました。

 

 
今回は、カミングアウトに至る経緯や、カミングアウトしてどうだったかを書いていきたいと思います。
 
デリケートな問題なので、当事者にとってはカミングアウトしたことで「受け入れてもらえなかったらどうしよう」「必要とされなくなって職を失ったらどうしよう」など不安や恐怖が大きい問題です。
今回の私の経験が同じく悩んでいる方の参考になればと思い、記事にする決心をしました。
 
 
 

 

「ああもうこれはダメだ」

今までも、世間と感覚がズレている自分、ミスや失言ばかりで人に迷惑をかけてばかりの自分、みんなが当たり前にできることができない自分に何度となく落ち込み、死んでしまいたいと思ったことが何度も何度もありました。

 

しかし、この4月

職場の対人関係で大きな出来事が2つ続いて起こりました。

結果、私は何かあるたびに「申し訳ありません。今後二度とこのようなことのないように……」とこれ以外ない同じ台詞を繰り返すことはもうできない……と思ったのです。

 

当時のツイート

 

その時何が起こったのか

どちらの出来事も他人の秘密やプライべートな部分を他の人に喋ってしまったことでした。

 

【1つめ】

その子(A子)が大切にしているデリケートな部分の話を社内の他の仲間(C子)に話してしまったのです。

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【2つめ】

上司Bさんのプライベートな話をBさんのいないところで話して盛り上がっていた、というとても非常識な行いです。

このことは後日Bさんの耳にも入ってしまいました。

「人のプライべートを詮索するな!」と 非常にお怒りでした。

私としては悪気はなく馬鹿にしたつもりなんて全くありませんでした。

初めはドッキリ的なジョークかと思っていたくらいです。

もう少ししたら「うっそ~♪(笑)」 と言われるんじゃないかとさえ思っていました。

 

何を言っても言い訳にしかならないのでこれ以上書かないようにしますが、私はどちらも指摘されるまで大きな問題だとは思っていなかったんです。

 
 
「Chikarin!がこんなことをするなんてすごく残念だよ」
「人の気持ちを考えることもできませんか?」
「見損ないました」
 
 
直接こう言われ、相手の表情を見たとき初めて「どうやら私はとんでもないことをしてしまったようだ」と思いました。
そして同時に「これはもうダメだ」と思いました。
 

今までと何が違ったのか

迷惑は今までもたくさんかけてきました。
私のミスや常識知らずな行為が周り周って上司の耳に届き、注意を受けることは何度もありました。
 
ただ、今回は会社の中でも身近なメンバーからの直接の指摘だったことと、「Chikarin!がこんなことをするなんてすごく残念だよ」「見損ないました」この言葉に衝撃を受けました。
同時に「見捨てられるかもしれない」「軽蔑されるかもしれない」「もう口をきいてもらえないかもしれない」とも思いました。
それくらいその人を傷つけるようなことをしたのにその自覚が全くなかった自分にも失望しました。
 
 

カミングアウトの前に少しずつ布石を置いていく

突然「私には実はADHDという発達障害の傾向がありまして……」と話し始めたところで、突然何を?!という顔をされると思いました。
発達障害について知らないという可能性も充分考えられる、とも思いました。
 
さらに、もともと自分の弱みをさらけ出すのが苦手な性格の私は、自分に発達障害の傾向があるということを誰にも、今までずっと言い出せずにいました。
 
いきなりのカミングアウトは例え私自身のことだけを考えてもできないことだったんです。
 
私は少しづつ、少しづつ小出しにして伝えていきました。
上手な計算なんてできなくて、ちょうどいい具合に計画的に小出しに……なんていうことはできませんでした。
 
だから今日のカミングアウトまで少しづつ様子を見ながら約1か月半かかりました。
 

こう言うといかにも考えがあってそうしたように聞こえますが、結果的にそうなっただけです。

 

まずは謝罪から

まずは謝罪からでした。

同じプロジェクトを進行しているメンバーの一人(D子)に時間をとってもらい、泣きながら謝りました。

 
上司Bさんへの私の非常識な行為によって、プロジェクトが終了の危機にさらされたのです。
私のせいで、2年続いてきたプロジェクトがなくなるかもしれない。
 
アラサーのいい大人ですが、泣きながら謝りました。
 
そして、「私は人の気持ちを読み取ったり、言葉の裏を想像することが苦手」であるということ「衝動的に話をさえぎったり、余計な一言などを言ってしまうことがありこのことにずっと悩んできた」ということなどを続けて話しました。
 
そして今までのことについても謝りました。
私のしたことで「ちょっとおかしいな?」「失礼だな」「腹が立つな」と思って、言わないで我慢してもらったことがたくさんあると思う。
そのことについても、本当に申し訳ないということを伝えました。
 
 
悪気はなかった、といっても結果が全てで、
言ってしまったこと、人を傷つけてしまったことはもう変えられない。
しかもそれが原因で、みんなの2年の努力を水の泡にしようとしている。
謝っても謝り切れない……
 
そう言いながら涙が止まりませんでした。
 
 
 
今書きながら整理していましたが、謝罪といいながら、私の思いを聞いてもらう場になっていますね……。
 
次にA子にも時間をとってもらい、同じように伝えました。
 
貴重な時間を割いて、私の思いを聞いてもらう。
そんな会に文句も言わずに付き合ってくれたA子、D子には感謝しかありません。
 

困ったことを少しずつ相談するようにしてみた

A子、D子はそれ以来こう言ってくれました。
 
「Chikarin!さんが何に困っているのか教えてください。それが分かれば私たち荷も何かできることがあるんじゃないかと思うんです」
 
 この言葉を聞いてまた泣きそうになったわけですが……(T_T)
 
それから言えそうなことを少しづつ話してみました。
 
 
「やらなきゃいけないことがいっぱいでTO DOリストの付箋が減らせないんだ……」といえば「手がまわらない仕事があれば、こっちに回してもらって大丈夫ですよ(^^)」と言ってくれました。
「優先順位が付けられなくてどれから手を付けたらいいのかわからない」といえば「今どれで迷ってますか?」と聞いてくれて、「これは私に任せてください。これは17時までに提出したほうがいいので先にやりましょう。でも、こっちはすぐ終わる作業なのでイレギュラーですが、今やってしまうと楽ですよー」とサポートしてくれました。
 
 
少しづつ少しづつ私自身の何かが変わっていくのを感じました。
 
 
少し長くなりそうなので、記事を分けたいと思います。
次の記事ではいよいよ今日のカミングアウトの内容を中心に書いていきます。