大人のADHD診断のハードルは想像以上に高いのかもしれない
今日TLを見ていたらこんなツイートが流れてきました。
はてなブログに投稿しました #はてなブログ
— 池田ラスカル (@rasukarurun) 2016年6月9日
大人の“自称ADHD”が増えるのも仕方ないと思う話。診断されるまでのハードルが高い。 - ADHDのラスカルの手帳https://t.co/lFZyQxyp6w
- そもそも自分でADHDを疑ったのが大学生の時
- 社会人になって限界を感じてカウンセリングを受診
- 病院の受診は積極的には進めていないと言われる
- やっぱり白黒はっきりさせたい
- ここからがまた長い道のり
- 診断されるまでのハードルとは?
- 未診断でADHDを疑いをSNSで発信することについて
- 確かにハードルは高い。でも乗り越えれば新しい道が見えるかもしれない
そもそも自分でADHDを疑ったのが大学生の時
社会人になって限界を感じてカウンセリングを受診
病院の受診は積極的には進めていないと言われる
やっぱり白黒はっきりさせたい
病院で診断をつけるのは推奨しない、と言っていたカウンセリングの先生が「診断を受けられてみてもいいかもしれませんね」と言ってくださいました。私の場合はそれで気持ちがスッキリするかもしれないし職場の人にも伝えやすくなるかもしれないね、と。一歩踏み出そうと思っています。
— Chikarin!(ADHD) (@chikarino1) 2016年5月18日
ここからがまた長い道のり
@chikarino1 病院に予約の電話したけど、最短で9月1日でないと予約が取れないと言われました。今5月。初診から心理検査をうけるまでにさらに数ヶ月かかるって。長い道のりになりそうだ。
— Chikarin!(ADHD) (@chikarino1) 2016年5月18日
受診するまでに3ヶ月……。
病院によると、初診の患者さんを受け入れる人数が先生ごとに一日何人と決まっているということです。
さらに、受診できてからも長いのです。
ADHD疑いで病院を予約して驚いたこと。受診まで予約から3ヶ月、初受診は話を聞いてもらって、二回目か三回目で診断のテストと親に来てもらって子供時代の様子を聞く、と言われています。初受診から診断までまた数ヶ月かかると。病院によると思いますが、これは長い道のり……
— Chikarin!(ADHD) (@chikarino1) 2016年6月10日
結局私は予約の電話から診断まで、半年以上はかかりそうです。
これは長い……
ADHDかも…と疑い始めてから、10年近くかかりそうということです。
社会に馴染めなくて、ズレを感じて、生きづらくて、その状態で10年はあまりに長く辛い道のりです。
まだADHDとの診断が降りたわけではないので、診断の日までずっとモヤモヤした気持ちが続くでしょう。
大学の時親や彼に違うと言われても、自分の判断で白黒つけていればここまで長引くこともなかったでしょう。
疑問に思ってすぐに受診されて診断を受けた方もたくさんいらっしゃるでしょう。
でも私のように未診断のままのひともたくさんたくさんいるのです。
成人ADHD診断面接に基づいた診断で、DSM-IV-TRの基準によれば患者の15.8%(95%信頼区間14.2%-17.4%)が、DSM-5の基準によれば17.4%(95%信頼区間15.7%-19.0%)が、ADHDと診断された。
大人のADHDはどれぐらい多いのか? - MEDLEYニュースより引用
このデータによると、精神科外来を受診していた人で、15.7%〜17.4%の人がADHDと診断されているということになるのです。
これは100人のうち15〜17人という割合です。
ヨーロッパでの計算なので日本にも当てはまるとは言えませんが(日本では100人に2から3人ほどというデータが多いようです)、症状で困っている人は思っている以上にたくさんいそうです。
しかもこれは、精神科外来を受診した人の中での割合。
すると未受診だけど困っている、という私のような人を加えると……?
本当はもっと多いのかもしれません。
診断されるまでのハードルとは?
周囲による否定
受診に関するマイナスな印象
診断を受けるには専門の病院にいく必要がありますが、精神科だったりするので、抵抗感がある人も多いと思います。
私はこの点においては、抵抗感よりも白黒つけたいほうが勝っているのでさほど大きな問題ではありません。
大人の発達障害を診てくれる病院は限られている
各都道府県に発達障害専門の病院を紹介してくれる機関がありますが、その病院は限られていて、自宅から病院までが遠いことも多々あります。
学生時代調べた時は、病院までが遠く、お金も時間もかかることなので諦めてしまいました。
世の中の理解不足
発達障害は最近でこそメディアなどでよく取り上げられるようになってきましたが、まだまだ世の中の理解度は低いです。
重要なのは認知度よりも理解度です。
診断を受けても理解してもらえるとは限りません。
むしろ、「障害者」というレッテルを貼られてしまい、さらに生きづらくなるかもしれません。
受診から診断までが長い
病院によるようですが、私が予約した病院では安易に診断を下さない方針だそうです。
親からも子ども時代の様子をしっかりヒアリングして、テストの結果や日常生活でのこまり具合などを総合的にみて慎重に判断されるそうです。
それで、予約の電話から診断まで半年はかかりそうです。
それまでの費用、時間を考えるとしんどいものがあります。
その上私は、カウンセリングの先生からは「Chikarin!さんは会社をクビになるとかもなく、社会でなんとかやれているので、診断がつかないかもしれません」と言われています。
時間やお金をかけて、診断がつかない、ということも十分考えられるのです。
これはとても辛いことです。
診断がついても状況が改善するとは限らない
これはカウンセリングの先生に言われたことなのですが、診断がついたからといって状況が改善する可能性は低いということです。
「普通の人が当たり前にできることができない」という事実は変わりません。
薬を処方してもらえればある程度は特性が抑えられるかもしれないということは当事者にとって大きな魅力です。
ただ、それすらも打ち砕かれそうなことが最近ありました。
カウンセリングの先生に「コンサータやストラテラは大人のADHDには基本処方されないですよ。子どもの頃から飲んでいてその延長でということはあるけど」と言われた。そういうもんかなー。
— Chikarin!(ADHD) (@chikarino1) 2016年6月8日
成人を過ぎてからADHDの診断を受けても薬は処方されない可能性が高いという話を耳にしてしまったのです。
つまり私はADHDだと診断されたとしても薬を処方してもらえないかもしれないのです。
すると、認知行動療法の助けを借りて頑張っていくしかありません。
※成人を過ぎて診断されても薬を処方されている方もたくさんいらっしゃるみたいです。
実際、私のツイートにリプライしてくださった方はたくさんいましたが、みなさんすぐに診断され薬を処方されたという方でした。
二週間ほどで薬を処方されたという方や、受診当日にADHDと診断されたという方もいました。
ADHDでもADHDでなくてもやるべきことはそんなに大きく変わらない
現状で周りに迷惑をかけてしまっていたり、自分で改善が必要だと思っているなら、変えていかなければならないことに変わりはありません。
例えADHDでないという診断が降りても、傾向があることを理解して、試行錯誤しながら人に迷惑をかけない程度に落ち着かせなければなりません。
そうしないと生きづらいからです。
今まで悩み困ってきたなら、それがADHDの特性のためであり、「できるのに怠けていた」や「ただだらしがないだけ」というわけではなかった、と自分自身で知れてホッとできるというのが一番の効果だと私は思っています。
私が「自分はどうやら周りの子達と少し違うようだ」「生きづらいな」と初めて自覚したのが小学2年生の時。それから20年間ずっと悩み、苦しんできた。それがなんなのか分からないまま。周りからも白い目で見られることが多かった。そろそろはっきりさせてもいいよね。もう十分色々考えたよ。
— Chikarin!(ADHD) (@chikarino1) 2016年5月18日
未診断でADHDを疑いをSNSで発信することについて
確かにハードルは高い。でも乗り越えれば新しい道が見えるかもしれない
主に発達障害についてご自身の体験を元にいろんな記事を書かれています。